「新しいインクを入れたのに“インクが認識されません”と出る」
このトラブル、実はプリンター利用者の約4割が経験していると言われます。
インクカートリッジを交換したのに印刷できないと焦りますが、
多くの場合は数分で自分で解決可能です。
この記事では、Canon・Epson・HP・Brother別の原因と対処法をわかりやすく解説。
どんなエラーでも慌てず対処できるようになります。
インクが認識されない主な原因とは?
まず、共通して起こる原因を整理しておきましょう。
| 原因 | 内容 | 対処レベル |
| ① チップの接触不良 | インクのICチップが正しく読み取れない | ★☆☆ |
| ② 装着不良 | カートリッジが奥まで差し込まれていない | ★☆☆ |
| ③ チップ汚れ・ホコリ | ホコリ・指紋がチップ表面に付着 | ★★☆ |
| ④ ファームウェア更新 | 非純正品を弾く仕様変更 | ★★★ |
| ⑤ カートリッジ劣化 | リサイクル・互換品の使用回数限界 | ★★★ |
つまり、ほとんどのケースは接触不良または軽いエラーが原因です。
ここからは、メーカー別に具体的な解決策を紹介します。
Canon(キヤノン)プリンターの場合
Canon機では「U163」「U140」「インクが認識されません」などのエラーが代表的です。
対処法ステップ
- プリンターの電源をOFF→ONに再起動
- カートリッジを一度取り外す
- ICチップを乾いたティッシュで軽く拭く
- 再度しっかりと奥まで差し込む
- エラーが消えるまで再起動を2〜3回繰り返す
それでも改善しない場合は、
ディスプレイに「残量を検知できません」と表示されることがあります。
その際は「OK」ボタンを押して続行すれば印刷可能です(残量表示が非表示になるだけです)。
補足:Canonは定期的にファームウェア更新で「非純正インク認識制限」を行うことがあります。
更新後にエラーが出た場合、リサイクルインクの再装着またはチップ交換対応が必要です。
Epson(エプソン)プリンターの場合
Epsonは「インクカートリッジが認識されません」「E-01」「E-02」などのエラーが多く見られます。
対処法ステップ
- 全インクを一度抜き、接点部を軽く拭く
- 認識されないインクのみ再装着
- カバーを閉じた状態で10秒以上待つ
- 電源を入れ直す
また、Epson機はカートリッジを順番にセットし直すと復旧するケースが非常に多いです。
リサイクルインクを使用している場合は、国内再生品を選ぶと認識トラブルが少なくなります。
HPプリンターの場合
HPのプリンターでは「インクカートリッジが不明」「非HP製カートリッジ」といったメッセージが出ることがあります。
対処法ステップ
- エラーメッセージを確認し「OK」または「続行」を選択
- カートリッジを取り外し、接点金属部を綿棒で清掃
- 装着後、プリンターを再起動
- HP Smartアプリからテスト印刷を実行
HPはチップ認識が厳密なため、再生インク・互換インクの“バージョン違い”で認識されないことがある点に注意が必要です。
新型モデル(例:HP 62, HP 67など)は、販売店で「チップ最新対応版」を購入するようにしましょう。
Brother(ブラザー)プリンターの場合
Brotherはエラー表示がシンプルで、「インクが認識されません」「インクカートリッジをセットし直してください」が主です。
対処法ステップ
- インクを一度全て抜いてから再挿入
- インク差込口のバネ部分を軽く押して反応を確認
- チップ表面を無水エタノールで拭き取る(乾いた布でも可)
- 再装着して電源を入れ直す
それでも直らない場合は、チップ自体の寿命(劣化)の可能性が高く、新しいリサイクルカートリッジへの交換を検討しましょう。
どのメーカーにも共通する即効性のある解決法
どのプリンターでも共通して使える「応急処置テクニック」は次の3つです。
① チップの汚れを軽く拭き取る
柔らかいティッシュやメガネ拭きなどでICチップ金属部分を優しく拭く。
油分やホコリが取れるだけで、認識エラーが解消することが多いです。
② 電源を完全リセットする
プリンターを一度電源OFFにし、電源ケーブルを3分間抜いてから再接続します。
内部キャッシュがリセットされ、正常動作に戻るケースがあります。
③ 全インクを一度抜いてから再挿入
複数のカートリッジを一斉に抜き、順番を変えて再度装着するだけでも、認識信号が再読み込みされます。
それでも直らない場合の最終手段
上記を試しても改善しない場合は、次の対処を行いましょう。
- 販売店保証を利用して交換依頼(リサイクル・互換品の場合は無償対応が多い)
- プリンター本体のファームウェアをロールバック(旧版復元)
- メーカーサポートに症状を伝え、診断モードを案内してもらう
特にリサイクルインクを使用している場合は、信頼できる国内業者を選ぶことが最重要です。
販売店によっては、認識不良時の無償交換保証やチップ交換サービスを提供しています。
トラブルを防ぐための予防策
- 定期的に印刷してチップの酸化を防ぐ(週1回程度)
- インク交換時に手でチップ部分を触らない
- リサイクル・互換品は国内品質検査済みを選ぶ
- プリンターの自動アップデートをOFFに設定(互換チップ対応前の防衛策)
これらを習慣化するだけで、インク認識エラーの9割は防げます。
まとめ|焦らず順番に確認すれば大丈夫
インクを認識しないエラーは、ほとんどが簡単な清掃や再装着で解決します。
メーカー別の特徴を理解しておけば、突然のトラブルにも落ち着いて対応できます。
最後にもう一度まとめ
- 接触不良・汚れ・チップ劣化が主な原因
- 電源リセット+再装着が最初の一手
- リサイクルインクは国内再生・保証付き製品を選ぶ
インクを替えたのに認識しないときも、慌てず落ち着いてこの記事の手順を試してみてください。
ほとんどのケースで、自分で数分で復旧可能です。